脳内ライブラリアン

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医療、統計、哲学、育児・教育、音楽など、学んだことを深めて還元するために。

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統計

現代数理統計学の基礎 7章 問2 (1)

検定が来年になったため非常にゆっくりなペースとなっていますが、今回は7章の問2。 複合仮説の尤度比検定の問題ですね。 なかなか解答も理解しづらく、説明いれてくとかなり長くなってしまいました、、。似たような問題が今後も続くため今回は丁寧めに説明…

現代数理統計学の基礎 7章 問1 (2)

引き続きまして7章の問題です。 平均が既知で、分散未知の場合の、正規分布の尤度比検定、ワルド検定、スコア検定ですね。 公式の解答はやや凝ったやり方なように見えるのですが、通常通りのやり方に沿ってもできるように思います。 まずは尤度比検定から。 …

現代数理統計学の基礎 7章 問1 (1)

最近は寒くなったせいか、第二子のことで夜目が覚めるからか、早起きしにくくなってしまい、ブログ更新できないことが多かったですね、、、。ぼちぼち書いていきます。 『現代数理統計学の基礎』をゆっくり進めます。7章の(1)ですね。 正規分布において、分…

Cox比例ハザード回帰モデルについて数式ありで、できるだけわかりやすくまとめる

ランダム化比較試験で非常によく出てくるCox比例ハザード回帰モデルですが、その概念って結構理解しづらいように思います。数式だけの説明だと分かりにくいし、なしだと何となく理解できてるのかもやもやする感じになる(あと欠点やモデルの問題点が分からな…

現代数理統計学の基礎 3章 問24(追加)

今日は指数分布と100α%分位点の問題を解きたかったので、追加問題を解きました。1級の統計応用のことを考えると、次は7章の解きなおしでもしようかなと思ってます。 (1)は指数分布のモーメント母関数の問題ですね。 まず指数分布は なので 最後の変形はが指…

実際の医学論文から統計を学んでみるⅢ-REWIND trialのexploratory outcomeについて-

実際の論文をみて学んでみる記事シリーズです。今回は統計というより論文の読み方に近いかもしれません。ランダム化比較試験に対して、批判的な目を養おうということで、結果の信頼性について具体例を通じて、批判的にみる練習をしようと思います。 前回はこ…

メタアナリシスについてより詳しく学ぶ①-fixed effects model, random effects modelと異質性-

今回の記事ではメタアナリシスにおける異質性の評価について説明していきます。 メタアナリシスを読む上で、研究ごとの異質性が取り扱われているか、そしてそれが小さいのかどうかはチェックしておきたい項目です。非常に簡単な異質性についての説明は以前に…

現代数理統計学の基礎 3章 問8

ここ数日仕事が忙しく更新できませんでしたが、ブログが習慣化しすぎてて、しばらく書かないと気持ち悪くなってきた今日この頃です。 今日はまた統計の問題解きます。3章の問8は有名なド-モアブル・ラプラスの定理の証明問題ですね。二項分布でnを無限に増や…

現代数理統計学の基礎 3章 問5

最早受験が1年先になってしまったので、全く焦らなくなりましたが、ちまちま数理統計の問題を解いてます。 今日はハザード関数を使った生存時間分析の分布関数の導出の問題をやります。実は以前に書いた人年データにおけるNNTの算出の記事で、方法については…

現代数理統計学の基礎 2章 問15

平方変換の問題シリーズです。問14は結構簡単なので飛ばして、問15をやります。 これがちょっと厄介なんですね。 問12の記事で書いたように分布関数から考えるとの平方変換をする場合 となることから、両辺を微分して となることが本書内では命題となってい…

現代数理統計学の基礎 2章 問13

前日の問12とほぼ似通った問題ですが、絶対値を使った点がやや難しいのが問13です。こちらも参考にしながらどうぞ。 現代数理統計学の基礎 3章 問12 まず(1)。 これは問12とほぼ同様のやり方でできます。 あとは期待値、分散は問12と同様にモーメント母関数…

現代数理統計学の基礎 2章 問12

今回は一様分布と平方変換についての問題です。 (1)はまず一様分布のモーメント母関数を求めます。これは式通りやるだけです。 平均と分散ですが、モーメント母関数から求めようとすると結構やりにくいので、解答という意味で行けば単純に定義から求めた方が…

『現代数理統計学の基礎』 解答・解説まとめ

統計検定受験が来年になってしまったので、またぼちぼち『現代数理統計学の基礎』の問題を解いていこうと思ってます。 解いた問題の解説・解答ページはここに追加していく予定です。 昔解いたものであるほど内容がショボいのもあると思います。自力で解くに…

超幾何分布でおさえておきたいポイントとフィッシャーの直接確率検定【統計検定1級対策】

さて、今回は確率分布の話で見直していたら忘れかけていた超幾何分布の話を書こうと思います。 目次: 超幾何分布とは? 超幾何分布の総和が1となることの証明 超幾何分布の平均・分散の導出の概略 フィッシャーの直接確率検定(Fisher's exact test)について…

実際の医学論文から統計を学んでみるⅡ②-イベント数/人年データをNNTに直す方法-

前回の記事からの続きで、ELDERCARE-AF studyを題材にして考えていきます。 実際の医学論文から統計を学んでみるⅡ①-ELDERCARE-AF study/ IPCW法- - 脳内ライブラリアン 臨床的に解釈のしやすいのはNumber Needed to Treat(NNT)ですが、このstudyのような生存…

実際の医学論文から統計を学んでみるⅡ①-ELDERCARE-AF study/ IPCW法-

前にも同じようなことやりましたが、最近読んだ論文から統計学的な手法の勉強をしたので、再確認しつつ紹介します。 論文の内容自体は、脳梗塞に対するDOACのstudyですが、日本国内のstudyで、かつ高齢者への今までにないエドキサバン低用量投与という興味深…

相関係数とその導出<共分散・ピアソン・スピアマン・ケンドール>【統計検定1級対策】

今回の記事ではピアソンの相関係数、スピアマンの順位相関係数、ケンドールの順位相関係数について、それぞれまとめて、式の導出と解釈を中心に説明します。 以前の記事と統合しつつ、追記しました。 相関係数①<共分散~ピアソンの相関係数まで>【統計検定…

相関係数②<スピアマンの順位相関係数の導出をわかりやすく>【統計検定1級対策】

前回記事に引き続いて相関係数についての学習をやっていきます。 前回記事はこちら 相関係数①<共分散~ピアソンの相関係数まで>【統計検定1級対策】 - 脳内ライブラリアン スピアマンの順位相関係数の導出 スピアマンの順位相関係数とは、ノンパラメトリッ…

相関係数①<共分散~ピアソンの相関係数まで>【統計検定1級対策】

今日は、公式を復習しつつ、共分散と相関係数に関連した事項と過去問をみてみようと思います。 2014-2017年の過去問をみる限りは意外と相関係数の問題はあまり出ていないんですよね。2017年の問5くらいでしょうか。 ただ出題範囲ではありますし、出てもおか…

Σ(和の記号)を使いこなせるようになろう②【統計検定1級対策】

さて、前回記事ではΣの変形を用いた問題を解きました。 Σ(和の記号)を使いこなせるようになろう①【統計検定1級対策】 - 脳内ライブラリアン 同様に過去問をまた解いていきます。 式として使う武器たちはこちら。 標本平均 標本平均の期待値 標本平均の分散…

Σ(和の記号)を使いこなせるようになろう①【統計検定1級対策】

Σ(シグマ)計算を使った式の変形問題は、統計検定でも結構出ています。 公式を1個1個は理解しているのですが、果たしてどこをどのように変形していけばいいのか、分からなくなることが個人的には多いです。 もともと数学出来る人というのは、こういう変形で…

統計検定1級の出題範囲と過去の記事・お役立ちサイト・参考書をまとめてみた【統計検定1級対策】

試験範囲の見直しと自分の到達度合を確認するため、自分用に試験の範囲を簡単に図にして、まとめてみました。 各分野の関係性は、だいたいですが矢印を引いてみています。 また、分野ごとに解説した当ブログの記事のリンクも貼っておきます。 こうしてみてみ…

カルバック-ライブラー情報量〜赤池情報量規準(AIC)までの概略をわかりやすく④【統計検定1級対策】

今回でAICについては最後です。前回までの記事で、経験分布関数を用いて平均対数尤度を推定する話を書きました。ここからは推定した尤度と平均対数尤度の差を考えていきます。 前回までの記事はこちら カルバック-ライブラー情報量〜赤池情報量規準(AIC)まで…

カルバック-ライブラー情報量〜赤池情報量規準(AIC)までの概略をわかりやすく③【統計検定1級対策】

前回までの記事で、平均対数尤度を最大にすることが、統計モデルを最良に導くカギであることを書きました。ここからはこの平均対数尤度をいかに良く推定していくかを説明します。 前回までの記事はこちら カルバック-ライブラー情報量〜赤池情報量規準(AIC)…

カルバック-ライブラー情報量〜赤池情報量規準(AIC)までの概略をわかりやすく②【統計検定1級対策】

引き続いて赤池情報量規準への道のりを進めていきます。続いてAICの意義は前回説明したので、カルバックライブラー情報量の説明をしながら、なぜAICの式が成り立つのかについて、迫ります。 前回の記事はこちら カルバックライブラー情報量〜赤池情報量規準(…

カルバックライブラー情報量〜赤池情報量規準(AIC)までの概略をわかりやすく①【統計検定1級対策】

今日は久々に統計の話です。今まで何度も本を読んだけれど、何回読んでも理解が届かない赤池情報量規準について、精一杯手の届く範囲で説明してみようと思います。 導出は統計検定1級の範囲外で、教本にも記載がないので、細かい導出はやりません。ただ、概…

F分布とF検定の関連について整理する【統計検定1級対策】

前回はt分布についてやりましたので、今回はF分布とそれに関連したF検定についてやっていきます。 目次: F分布とは F分布の使い道 F検定とは F分布とは F分布というのは、分母も分子もカイ二乗分布に従う分数の分布です。具体的には自由度mのカイ二乗分布と…

t分布とstudentのt検定、不偏分散との関連を整理する【統計検定1級対策】

さて、過去問解きつつも、全くもって受かる気がしてこない統計検定1級ですが、引き続きあがいていこうと思います。というかコロナの影響で6月の検定やられてないのですが、果たして11月はやるんでしょうか。 今回はt分布の確率密度関数とt検定のやり方につい…

急性期脳梗塞の臨床試験の解析方法が分かりにくすぎるので、勉強した話③

前回記事で過去の急性期脳梗塞の臨床試験の問題点について、みてみました。 急性期脳梗塞の臨床試験の解析方法が分かりにくすぎるので、勉強した話② - 脳内ライブラリアン 次に↓のreview articleで紹介されている、問題点を解決するための解析方法について説…

急性期脳梗塞の臨床試験の解析方法が分かりにくすぎるので、勉強した話②

前回記事に続いて急性期脳梗塞の臨床試験の解析方法の話をします。 前回記事はこちら 急性期脳梗塞の臨床試験の解析方法が分かりにくすぎるので、勉強した話①【順序ロジスティック回帰分析】 - 脳内ライブラリアン なぜ前回解説した順序ロジスティック回帰分…