脳内ライブラリアン

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医療、統計、哲学、育児・教育、音楽など、学んだことを深めて還元するために。

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実臨床に役立てるメタアナリシスの読み方④ -Methods編中盤②-

今回もMethods~Resultsの一部にまたがって説明していきます。 前回の記事はこちら 実臨床に役立てるメタアナリシスの読み方① システマティックレビューとメタアナリシスの違い『なぜメタアナリシスのみはダメなのか』 実臨床に役立てるメタアナリシスの読み…

【医療統計YouTube】仮説検定とP値【第5回】

今回は“統計学的に有意“とは何かを説明するのに必須な仮説検定とP値の話をまとめました。 最初医療統計の本を読み始めたときに、特に理解しにくい部分だったように思います。ただ、これを理解していないと、大部分の論文で何をやっているのか分からないので…

実臨床に役立てるメタアナリシスの読み方③ -Methods編中盤①-

引き続きMethodsの読み方について考えていきます。 ここでは「臨床的疑問に対する直接的な研究か」「複数名のレビュアーで文献が選択されているか」の2点について考えていきます。 前回までの記事はこちら 実臨床に役立てるメタアナリシスの読み方① システマ…

実臨床に役立てるメタアナリシスの読み方② -Background編〜Methods編前半

今回の記事ではBackgroundから順番に進めつつ、メタアナリシスの読み方を考えていきたいと思います。 前回の記事はこちら 実臨床に役立てるメタアナリシスの読み方① システマティックレビューとメタアナリシスの違い メタアナリシスの読み方のまとめページは…

実臨床に役立てるメタアナリシスの読み方① システマティックレビューとメタアナリシスの違い『なぜメタアナリシスのみはダメなのか』

メタアナリシスの読み方をまとめたページはこちら(未完成です) 実臨床に役立てるメタアナリシスの読み方まとめ - 脳内ライブラリアン 今回はまず前提知識として ①「システマティックレビュー」と「メタアナリシス」の違いは何か ②どのような流れでその2つ…

実臨床に役立てるメタアナリシスの読み方まとめ

以前にも一度システマティックレビュー&メタアナリシスについてまとめようとしたことがあったのですが、部分的な説明止まりだったので改めて書いてみることにしました。 医学論文の読み方を解説した本ではランダム化比較試験、観察研究などの説明が多く、メ…

2014-2019年の統計検定1級の出題範囲をまとめてみた(統計数理+医薬生物学+共通問題)【統計検定1級対策】

さて、そろそろ統計検定1級まであと3ヶ月となりました。 勉強時間が取れなさすぎて間に合うか不安しかないです(汗 そこで、ある程度は分野の重みづけをして勉強したほうが良いと思われますので、ここで改めて過去6年間の問題を見直して、出題された内容をキ…

【医療統計YouTube】推測統計【第4回】

Youtube更新しました。 youtu.be 第4回は推測統計の話です。 臨床試験(特にランダム化比較試験)をやる際に、ある母集団から標本を抽出して試験を組みます。そこから母集団の効果を推測するのが推測統計の考え方ですね。 基本的な話かもしれませんが、少な…

REGN-COV2067試験(抗体カクテル療法、治療)についての追記

更新頻度落とすと言っておきながら、気になる抗体カクテル療法の試験についてのプレプリント論文が出されていたので思わず記事書いてしまいました。全然気づきませんでしたが結構前からあったんですね。 以前に予防投与とプレスリリースの情報を記載した抗体…

しばらく充電期間を設けます

ほぼこのブログのメインコンテンツとなっている統計検定の1級ですが、じわじわ試験日が近づいてきました。 普段勉強にあてられる時間が早朝と通勤中のみで、朝は基本的にブログ更新にあてていますが、そろそろ試験に向けて勉強時間増やさないとヤベえなと思…

現代数理統計学の基礎 5章 問9

4連休はガッツリお休みもらえていたのですが、下の子(1歳)の調子が悪く、常に不機嫌で最後となる本日明け方に嘔吐し、洗濯三昧で締めでした、、、。久々に新生児期なみの大変さを感じましたね。 さて、今回は現代数理統計学の基礎から標本平均と標本分散(…

現代数理統計学の基礎 5章 問7

あっさりした問題なので解答記事すら不要な気もしますが、復習がてらで書いてみます。 を示す問題ですね。 まずg(x)>0なのでマルコフの不等式から あとはg(x)=g(-x)の対称性とg(x)が増加関数であることを利用して左辺を変形すると となります。

現代数理統計学の基礎 5章 問8

ちまちまと「現代数理統計学の基礎」の忘れてる分野の解き直しを行ってます。色々忘れてますけど、やり直すたびに少しずつ理解が進むのは嬉しいことですね。 5章の問8は平均二乗収束を示す問題ですね。 確率収束を示す問題ではチェビシェフの不等式もしくは…

自炊用の裁断機としてデューロデックス200DXを買ってみた

ついに自炊用の裁断機を買ってしまいました。 デューロデックス200DXという大型裁断機です。 非常に便利でサクサク切れます。 意外と使用感を書いたページとか見つからなかったので、せっかくだから紹介しておきます。 目次: なぜ本を自炊するのか 裁断機に…

不偏分散の期待値と分散【統計検定1級対策】

2014年、2018年の統計数理でいずれも出題されており、重要なポイントではあると思われる不偏分散の期待値と分散の導出などを書きます。 目次: 不偏分散の期待値 不偏分散の分散 不偏分散の一致性 不偏分散の期待値 まず前提として平均、分散の分布をもつ確…

ミシェル・フーコーの『臨床医学の誕生』を読んでみた①

久々に哲学者の本を読みつつ紹介してみます。 今回はもともと医師であったという点で何となく親近感の沸きやすい(?)ミシェル・フーコーを取り上げてみたいと思います。 以前に書いたニーチェと同様に「既存の価値観に疑ってかかる」ちょっとひねた感じの…

周辺確率関数・条件付き確率関数・条件付き期待値・条件付き分散・全分散の公式【統計検定1級対策】

過去問を解いていて2回くらい概念がごちゃごちゃしたので、周辺確率密度関数と条件付き確率密度関数から条件付き期待値、条件付き分散をざっと定義まとめます。 周辺確率関数 まずは周辺確率関数から。X、Yを2つの確率変数の組として考えます。 同時確率関…

【統計応用・医薬生物学】ロジスティック回帰分析の数式とAIC・カルバックライブラー推定量【統計検定1級対策】

2018年の統計応用・医薬生物学にロジスティック回帰の式とモデル選択について問題が出ていたので基本的な概観を書いてみます。 基本さえ押さえていれば計算が煩雑でないので、知っていれば結構簡単な問題だったと思うのですが、逆に数理的な背景を知らないと…

REGN-COV2069試験(抗体カクテル療法の予防投与)とREGN-COV2067試験(治療)について調べてみた

昨日のニュースでcasirivimabとimdevimabの抗体カクテル療法の承認申請が出ていました。今の時点では出ていない情報が多いところですが、興味深かったのでひとまず調べたところを書いてみます。 www3.nhk.or.jp COVID-19の外来患者に投与した際の入院・死亡…

医学論文の読み方記事まとめ

ちょこちょこと論文の読み方やら医療統計の話を絡めた記事を書いてますが、場所が分かりづらくなっているので、一回まとめておこうと思います。 個々の記事はあんまり綺麗にまとまりきってないのと、読む上ではそこまで気にしなくても良い統計の話がダラダラ…

医療における倫理判断で困ったときの困ったときのツール・医療倫理の四原則

少し前にこんな感じのツイートを見ました。 「80歳台の腎不全の男性でもともと透析を拒否されていたが、自宅で呼吸苦を訴えて、見かねた家族が救急要請。家族からの希望もあり、最終的には緊急透析を行なって、本人は『こんなに楽になるのか』と言っていた」…

【医療統計YouTube】四分位範囲・IQR【第3回】

Youtube更新しました。 チャンネルはこちら スキマ時間で医療統計 - YouTube 今回は四分位範囲(Interquartile Range; IQR)と、その活用例である箱ひげ図についてです。 RCTの論文のtable 1としてよくみられるBaseline Characteristics of study participants…

現代数理統計学の基礎 4章 問15

さて、ここ最近は専門医試験のレポートに追われてあまり時間が取れません、、、。前に解いた問題をしばらく上げていきます。 今回は3変数における変数変換の問題ですね。 まずはX=の形に直してみてみます。 となることが分かります。 ここでヤコビアンは(…

現代数理統計学の基礎 4章 問14

2つの確率変数の変換問題を引き続きちょこちょこやります。 今回はカイ二乗分布同士を使った確率変数変換の問題ですね。 まず(1)ではWとZが独立であることを示します。同時確率密度関数がそれぞれの確率変数の積になる事を示せれば、独立であると言えます…

現代数理統計学の基礎 4章 問13

今回は同時分布関数を求める問題ですね。 W=0,1で場合分けして計算していきます・ W=0の場合は となるので、上の計算においてXとYを入れ替えたものになります。なので、結果としては同じものが導き出されます。 分布関数や確率の値を指定されたものに置き換…

現代数理統計学の基礎 4章 問12

標準正規分布に従う確率変数の比を求める問題ですね。 昨日の記事で書いたように、分布関数に立ち戻って考えていきます。 確率変数の和と比(和の分布・畳み込み・比の分布の変数変換)【統計検定1級対策】 - 脳内ライブラリアン まず、とすると となります…

確率変数の和と比(和の分布・畳み込み・比の分布の変数変換)【統計検定1級対策】

最近は専門医試験のレポート期限が迫ってきたことや日本語で書かないといけない論文もあって、ちょっと更新ペースが落ちますが、ぼちぼちやっていきます。 確率変数の和と比について変数変換するとどのようになるか、といった問題も時々出ています。比につい…

医療者の立場で“能力主義“について考える『実力も運のうち 能力主義は正義か?』レビュー

『これからの正義の話をしよう』で一時期日本でもしばらく話題になったマイケル・サンデルの新作『実力も運のうち 能力主義は正義か?』を読みました。 // リンク アメリカの政治・教育の話が主なので、その辺は日本人にとって理解しにくい部分もありますが…

1標本のt検定と対応のある2標本のt検定の式をできるだけわかりやすく見直してみる【統計検定1級対策】

統計検定1級の統計応用で時折出題されるt検定について、数式がたまにこんがらがるのでまとめ直してみます。 目次: t分布とは t検定とは 1標本のt検定 対応のある2標本のt検定 t分布とは t検定がt分布に基づくものなので、まずはこちらを簡単に。 t分布は標…

【減少する】reduce/ decrease/ decline の違い【医学論文の英語表現】

今回は「減らす」「減少する」の意味をもつ単語reduce, decrease, declineについてみてみます。 目次: 単語の意味と共起表現 医学論文を含めた用例 単語の意味と共起表現 まずは原義からみてみます。 毎度おなじみCambridge Dictionary | English Dictionar…