2021-01-01から1年間の記事一覧
ポアソン分布に従う確率変数Xがλ→∞のときにが標準正規分布に収束することを証明する問題ですね。 2017年の統計検定1級の問3の最後で全く同じ問題が出ています。 お馴染みのテイラー展開を活用して解いていきます。 〜はどのような分布になるかか、という問題…
2017年の統計応用問3で出ていた問題が、サイモンの2段階デザイン(Simon's two-stage design)と呼ばれる、早期中止を含めた2段階のランダム化比較試験デザインでした。 抗がん剤の第2相試験で使われたりしているようですが、神経内科領域ではどうにも馴染み…
久しく離れていましたが、そろそろとりあえず読み終えていきたいハイデガーの話をまた書いていきます。 前回までは現存在について重要な部分を成す気遣いと内存在が「気分」「了解」「語り」で構成され、さらにそれが本来的なものと非本来的なものに分けられ…
マルコフの不等式を使った問題をやってみます。 まずは(1)から。 標準正規分布に従うZに対して を証明します。 補足すると マルコフの不等式はXを非負の確率変数として と表されます。また とも言えるので、上記の1つ目の式変形ができます。 また2つ目の式…
4月の共働きに向けて家具・家電の新調が進む我が家ですが、ゴミ箱も自動開閉式のものを購入しました。 これがまた楽で良いです。 今までは複数のゴミ箱から45L入りのゴミ袋にまとめてたんですが、子供も増えるに従って食べ残しやら食後のゴミがどうにも増え…
統計検定1級で頻出なテーマである確率密度関数の変数変換、平方変換、確率積分変換についてまとめてみようと思います。 目次: 変数変換 平方変換 確率積分変換 変数変換 まずは変数変換から。 確率密度関数に従う確率変数Xに対してg(X)=Yとしたときに、Yが…
統計応用もやりつつ、時々統計数理のほうも解いていっています。 今回は5章の問5。 順序統計量と平方変換の両方を使う良い問題です。 まずZ=min(X, Y)なのですが、これをどう表現するか。 解答例と同様に、順序統計量としてみて、一番小さい値と考えます。 …
統計の話題が続きすぎたので、たまには全然違う日常の話を。 4月から妻が再度働き始めることもあって、現在自宅では家事時短に向けた取り組みが粛々と進められています。 そんなわけで最近電気圧力鍋を購入しました。 「豚の角煮」をクックフォーミーで作り…
blogの記事にするほどではないけれど、「本の感想を書きたい」「論文の紹介をしたい」「医療関連のニュースをさらっと紹介したい」「統計検定1級の勉強の辛さを共有したい!」ということがたまにあります。 そういった内容を書きやすいので、いまさらながらt…
さて、最近認知症関連の話題で注目されているのはbiogenとエーザイが開発しているモノクローナル抗体、アデュカヌマブ(aducanumab)です。 アルツハイマー型認知症の治療薬として期待されており、アミロイドβを標的とした薬剤となっています。 これが今アメ…
引き続きノンパラメトリック法の検定についてみていきます。 ウィルコクソンの符号付き順位検定とは ウィルコクソンの符号付き順位検定は1標本の検定に使われるもので、対応するデータの差が正のときに1、負のときは0として(ここまでは符号検定と同じ)それ…
2016年、2019年と出題されているノンパラメトリック法の検定について簡単にまとめておきます。 符号検定とは 符号検定は1標本に対して行われるノンパラメトリック検定です。ある対応するデータの差が正であれば1、負であれば0として、それをデータの数だけ足…
引き続き生存時間解析の話ですが、2019年の過去問ではRMST法の問題が出ていたので、期待値と分散の導出について簡単に説明します。 RMST法ってそもそもなんやねんということは過去に一度記事を書きました。 medibook.hatenablog.com 範囲にも書いてないし、…
生存時間解析の勉強を進めて、今回はCox比例ハザードモデルについて過去問に対応できるように知識をつけていきたいと思います。 ハザード関数と生存関数の知識が前提に必要なので、わからなかったらこちらをどうぞ。 medibook.hatenablog.com 目次: Cox比例…
今回はカプラン・マイヤー推定値の信頼区間を知るための分散の求め方をやってみようと思います。この分散の式はGreenwoodの公式と呼ばれています。 統計検定1級の教本にも紹介されていますし、導出の過程はほどほどの難しさなので、出題されてもおかしくはな…
今日も統計検定1級の統計応用・医薬生物学分野について頻出の内容をまとめてみようと思います。 追加した内容は以前まとめた記事に載せていきます。 統計検定1級の出題範囲と過去の記事・お役立ちサイト・参考書をまとめてみた【統計検定1級対策】 - 脳内ラ…
統計数理もだいぶ勉強は進んできたのでぼちぼち統計応用の分野の勉強も進めようかと思っています。 そこで2018−2019年の過去問をようやく買ってみて統計応用・医薬生物学分野をみてみたのですが、思った以上に難しそうでした、、、。自分の知識のばらつきか…
淡々とまた解いていきます。 問11は互いに独立でない場合けれど、今日分散が0に収束するときの、標本平均の確率収束を考える問題です。 他の問題でも用いられますが、確率収束を示す場合、収束する値との差を十分小さい値εを用いるか、平均二乗収束を使う方…
二項分布を変数変換したときの、確率収束及び分布収束の問題ですね。 今まで解答の意味がよくわからなかったのですが、確率変数がn→∞となるときにどう動くかは、前提として二項分布の母比率と標本比率の話がわかっておいた方が良さそうであることに後で気が…
続いて分布収束の問題です。 不偏分散と母分散を用いた式が分布収束することを示す問題ですね。 パッとみた感じ、(1)で示したように不偏分散の期待値が母分散と一致しており、分散がでしたので、中心極限定理を使えばいけそうな雰囲気がします。 不偏分散…
さて、戻りまして5章の問題をぼちぼち解いていきます。 統計応用の方も対策を進めたいので、並行してやっていきたいところですね。 問10は確率収束、分布収束の問題です。 まずは(1)から。 (1)はn→∞のとき、不偏分散が母分散に確率収束することを示す問…
さて、(3)は一様最強力不偏検定を示す問題です。 公式の解答を見ると が一様最強力不偏検定である から唐突に始まってます。 それを導出していくというより、これが一様最強力不偏検定であることを示す感じになってますね。問題の意図がそれでいいならまあ…
今回は初見では意味が分かりづらかった不偏検定、一様最強力不偏検定とその証明について、正規分布の場合を例に記事にまとめておこうと思います。 不偏検定とは? 不偏検定(unbiased test)とはざっくり言うと、仮設検定のうち、以下の条件を満たすものを指し…
7章問10は一様最強力検定が存在しないことを示す問題です。 複合仮説でも片側検定であれば、成り立ち得ますが、両側検定だと成り立たないことは本書中でも、棄却域を示す式が異なることで説明されていました。同様の方法で示します。 まず、対立仮説はのとき…
さて、11月に初代iPad airからiPad air 4への大幅な変更を果たしたのですが、使い勝手が最高すぎるので、改めて使用感を書いてみます。 medibook.hatenablog.com 新しい機器が出るたびにテック系のサイトでレビューってよくあるんですけれど、あんまり具体的…
このところ淡々と問題をやり続けてます。次は問10。 今回は正規分布を使った複合仮説の仮設検定ですね。 まず今までの7章の問題と同様に帰無仮説をとして尤度比検定(=最強力検定)を求めます。 まず正規分布における尤度関数は そして対数尤度関数は 正規…
問9(2)ですが、問4と同じような感じで棄却域を広げていきます。 現代数理統計学の基礎 7章 問4 - 脳内ライブラリアン まずは帰無仮説をと固定します。 次に場合わけ。 ①のとき 尤度比は1となってしまうので成立せず。 ②のとき (1)の式と同様にしてにを入れ…
現代数理統計学の基礎、7章の問9です。 指数分布において、最強力検定=尤度比検定を求める問題ですね。「指数分布=ガンマ分布の特殊形」であることが問題を解くのに役立ちます。 まず尤度関数は 今回は帰無仮説も対立仮説もλ=定数と決まってますので、尤…
久々に脳神経内科・脳外科専門の話題を書きます。 つい先日1月19日付でJAMAに(しかもJAMA Neurologyとかでもなく)脳梗塞に対する脳血栓回収vs脳血栓回収+tPA療法のRCTが2本載ってました。しかも1本は日本発。 以前にNEJMに同様の論文が載ってましたが、今…
(3)は尤度比検定を求める問題ですね。 まず尤度比を求めます。公式の解答は一発の式変形で何が何やらわかりませんが、もう少し詳しく見てみます。 ここで、(2)の結果より となりますので、これとを代入して よって、ここに−2logをつければ となり、尤度…