脳内ライブラリアン

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自宅のご飯を玄米ご飯に変えてみた

奥さんの実家から玄米をたまたまもらったので、自宅のご飯を玄米ご飯に変えてみました。

 

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玄米:白米を1:2配合ぐらいの感じですね。もともとこういうご飯は好きな方なので全然気になりませんでした。

 

前に記事で紹介した『佐々木敏のデータ栄養学のすすめ』で、玄米を含めた全粒穀物がおすすめされています。ビタミンや食物繊維などの点で栄養価も白米より優れているのが特徴です。

 

 

過去の45の研究をまとめたメタアナリシスでは心血管疾患、糖尿病、がんのいずれも相対リスクを低下させているようです。元文献はこちらですね。

 

Whole grain consumption and risk of cardiovascular disease, cancer, and all cause and cause specific mortality: systematic review and dose-response meta-analysis of prospective studies | The BMJ

 

とはいえ対象国が日本ではないため、この研究の比較は玄米というよりは小麦vs全粒粉が主体で厳密に玄米がどうかというのは分からないところなのが気になります。また、このメタ解析、心血管イベントなどは良いですが、all cause mortalityやがんになる確率に関しては結構研究間の異質性が高い(I^2の数値が大きい)ので、数値の程度についての信頼性は何とも言えないように思えます。ただ、少なくとも全体に良い効果はみられそうです。

 

今後日本で玄米のstudyが出ると実生活への応用という面では良いですが、『データ栄養学のすすめ』によると、摂取している人が少なすぎてなかなかできないそうです。

 

このメタ解析のEditorial=編集者のコメント(Whole grains and public health | The BMJ)によると、全粒穀物の摂取率が最も高いデンマークですら、推奨量を満たしている人が全体の6%ということなので、まだまだ普及が足りないと言えるのかもしれません。

 

小さい子どもには消化の問題もあるので白米にしますが、大人たちは玄米生活してみようと思います。ふるさと納税でも定期便とかあるので、興味のある人はぜひぜひどうぞ。