脳内ライブラリアン

読書した本や学んだことをまとめつつ記事に。職業は医師なので医療絡みがメイン。

神経伝導検査の備忘録2

前回に引き続いて神経伝導検査について学んだことの備忘録を。

 

2ー1、運動神経と感覚神経

伝導検査で調べることができるのは

運動神経と感覚神経にそれぞれ分かれます。

運動神経は神経を電気刺激して、それが伝わって出てくる筋肉の動きの電位を調べます。

感覚神経は神経を電気刺激して、伝わってきた別の場所の神経の電位を調べます。

 

ここでこの2つで異なるのは

運動神経は近位側から刺激して遠位側にある筋肉が反応して、電位が発生するのに対し

感覚神経は刺激した場所から遠位と、刺激した場所から近位の両方に電位が発生することです。

 

2ー2、順行法と逆行法

通常感覚神経は遠位に刺激が入り、より近位へと伝達します。(例、指でものを触ると感覚受容器から発生したその信号が近位側に向かって伝わり、脳へと届く)

 

そのため遠位から刺激して近位でその電位を計測する方法を「順行法」といいます。

 

逆に近位から刺激して、遠位で電位を計測する方法を「逆行法」といいます。

 

実際に計測されることが多いのはなんと逆行法のほうです。

 

何故か、というと

・順行法だと刺激するのが遠位側になるので痛い(末梢である手指の方が感覚受容器が多い)

・波形が綺麗にでない

という点があり、逆行法だと

・痛くない

・波形が見やすい

という点が利点になります。

 

ただ逆行法だと方向性としては運動神経刺激と同じ方向になるため

運動神経も刺激してしまい、筋肉の活動電位が出てしまうことがあります。

しかしながらこれはそこまで問題になりません。

運動神経による筋肉の電位は通常感覚神経の電位より出てくるのが遅いため

判別が簡単にできるためです。

 

というわけで大抵の施設では逆行法が用いられています。

 

ひとまずこんなところでまた次回。